Diverse developer blog

株式会社Diverse(ダイバース) 開発者ブログです。

スクラム開発への思い切ったスイッチが、良質なアウトプットにつながった

f:id:diverse-tech:20210915161710j:plain アジャイル開発のひとつである「スクラム開発」は、少人数の開発チームにおけるコミュニケーションを軸に開発を進めていく手法ですが、この度YYCチームでは、スクラム開発への完全移行を行いました。「チームメンバーが受け入れてくれたから思い切ったシフトができた」と話すのは、YYCのプロジェクトマネージャー兼エンジニアリングマネージャである藤田雄大(ふじた・ゆうた)さんです。

今回は、YYCのスクラム開発への移行の経緯と、移行したメリット、さらには見えてきた課題や今後の展望などを聞きました!

ウォーターフォール型の限界を感じつつ、なかなか踏み切れなかった

――これまではスクラム開発を導入する必要がなく、ウォーターフォール型の開発を行っていたのですか?

藤田:はい、正確にはウォーターフォール(マイクロマネジメント)に近い形で進めてきました。開発マネージャーが2人体制から1人体制になる組織的な変更があり、このままのでは対応できないと思いました。また、これまでの体制ではエンジニアやデザイナーがマネージャーからの指示を待って行動する。というマインドになってしまいDiverseのカルチャーデッキで求めている姿とのズレが生じていました。「ここで大きな転換が必要だな」と感じていました。そのタイミングで「スクラム開発を試すのはどうだろうか?」とPOからコメントを受けたのです。 実は、以前スクラム開発の導入に失敗した経験があり、正直なところ今回のスクラム開発導入にも不安はありました。しかし再度1から学び直したことで、本質を理解できていなかったことに気づくことができました。学びを通して改めて「YYCチームでスクラム開発を進めることができる」と確信したのです。

――なるほど…そしてスクラム開発へと踏み切ったのですね。

藤田:とはいえ、急にやります!と言ってできるものでもありません。まずはチームメンバーにスクラム開発についての説明からスタートしました。何回か勉強会を開き、スクラム開発についての知識を持ってもらう場を増やしました。「まずは教科書通り、スクラム開発のいろはに沿ってやりましょう。そこからYYCらしさを出しましょう」とメンバーに伝え、今年の4月からスタートすることになったんです。

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「チームで取り組む」という意識がアウトプットの質を高める結果に

――丁寧に、慎重に導入したのですね。スクラム開発において、大きく変わった点はどこですか?

藤田:大きく分けると2つ挙げられると思います。ひとつは、ミーティングの最適化です。これまでは、定例の朝会のほか、急に大きなミーティングが入ったりと突発的な対応が多かったのですが、これを改めました。木曜日を出社推奨日に決め、みんなで集まって疑問点や困りごとの解決を図るようにしたのです。大きなミーティングが入らない分、集中して作業に取り組めるようになりました。スピード感アップの一因になっています。

――もう一点は何ですか?

藤田:1ヶ月に1回行っていたタスクの振り返りを1週間に1度に変更。それに伴って1週間のスケジュールも細かく立てるようにしました。期間を短く設定したことで、「自分が今日何をすべきか」が見える化され、指示を待たずとも自ら進んで作業を行えるようになったのです。まさに自己組織化の第一歩です。

――クラウドでスケジュールを共有することによって、「誰が何をしているか」というのも見えやすくなったのですね。

藤田:そうですね。タスクの到達度を相対見積もりで表すようにしたことで、「○○さんは今日は4進んだんだな」「あれ、□□さんは2しか進んでないから何か困っているのかな?」とメンバーの進捗度にも意識が向くようになりました。これは嬉しい発見でしたね。「個人として、エンジニアとして施策を行う」ということから、「チームとして」という主語が新たに増えたのですから。チームでプロダクトを向上させるために、何ができるか?チームの一員としてパフォーマンスを上げよう、というのは結果的にアウトプットの質も向上させているように思います。

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Fail Fastを飛躍的に進める、大きなきっかけになった

――改めて、スクラム開発を導入して得られたメリットは大きいものがありますね。

藤田:そうですね、思い切って導入してよかったと思います(笑) これまではスケジュールを目算で決めていたこともあって、納期も3~4週間押してしまうことも多かったのですが、そういった不確実性は格段に減りました。やはりこれは、自分自身のキャパシティに応じて、1週間のスケジュールを細かく組んでいることが大きいと思います。仮にひとりがスケジュール通りの進行が難しい場合、他の誰かがヘルプに入るといった、チーム全体の意識も確実に変わってきています。

この段階まで到達するのに、さまざまな失敗パターンを積み重ねてきました。まさにFail Fast, Go Higherの精神を持ってメンバーみんなで作り上げてきたのです。そういった意味でも、スクラム開発を通してメンバー同士のつながりはより強いものになったのではないでしょうか。

――順調に進んでいるスクラム開発ですが、今後の課題や展望を教えてください。

藤田:直近の課題は「ベロシティ」の安定化ですね。まだまだブレが大きいのでスプリントを繰り返して改善していきたいですね。 また、スクラム開発の大前提であるコミュニケーションはもっと大事にしていきたいと思っています。slack文化ということもあり、テキストによるコミュニケーションがベースでしたが、「これ、ちょっとミーティングセットしたほうが早くない?」というのは、10分前後のミーティングを設けてすぐその場で解決するようにしています。そういう意味でもミーティングの最適化はどんどん進めていきたいですね。その先に、Diverseの目指しているMission/Visionを軸として、サービスの根幹にある価値をもっと掘り下げていきたいと思っています。やることはいっぱいありますね(笑)

――コミュニケーションを活発にするために、雑談を取り入れたとも聞いています。

藤田:はい(笑) 4月のスクラム開発から、朝のあいさつとともに今日のひとことを入れてもらうようにしました。「暑い」とか、「お昼ごはんはラーメン」でもなんでも良いのですが(笑)、その何気ないひとことから会話が始まり、「そういえば○○のことなんですけど…」といった仕事上のコミュニケーションにもアクセスしやすくなったように感じています。 スクラム開発はまだまだ道半ばですが、すでにスクラム開発を導入しているyoubrideチームと横の連携も強めながら、YYCらしさを構築できればいいなと考えています。

――藤田さん、お話ありがとうございました!

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